研究成果・技術情報

「第34回日本道路会議 優秀賞」受賞

受賞名: 「第34回日本道路会議 優秀賞」受賞
論文題目: 海浜環境における腐食鋼材の特性評価
受賞者: 関島 竜太(材料資源研究グループ 交流研究員)
冨山 禎仁(材料資源研究グループ 上席研究員)

受賞日:令和3年11月5日

贈賞組織名:公益社団法人 日本道路協会

賞の概要:

 内容の独創性、有益性、信頼度、明解度および発表態度・質疑応答等を勘案し、特に優れた内容の発表を表彰。

研究成果の概要:

 近年、橋梁などの鋼構造物の塗替え需要が増えており、新たな素地調整技術や補修材料などの開発が
進められている。これらの補修に係る新技術の適用性を正しく把握するためには、実際の補修時を想定
し、腐食劣化した鋼材を試験対象として用いた評価が不可欠となる。しかし、その様な腐食鋼材を作製
するための標準的な方法は確立されておらず、再現性の高い安定した品質の腐食鋼材試験体は、促進腐
食試験機等による作製が理想であり、かつ、実環境と相関していることが求められる。そこで、本研究
では腐食鋼材の作製方法を検討するための基礎的なデータを得るために、実環境での暴露によって腐食
させた鋼材の各種特性を調べ、表面の観察や表面的な測定では確認が困難な腐食がさびの深部で進行し
ていることが明らかとなった。また、さびの下には暴露の経過とともに孔食が発生し、深くなる傾向が
見られ、そこには塩分が蓄積されていることが示された。

「第34回日本道路会議 優秀賞」賞状01