「特殊な地すべり環境下で使用する観測装置の開発研究会」
1 「研究会」の設立趣旨
本研究会は、共同研究「厳しい条件下での使用に耐えうる地すべり観測装置の開発で開発した6種類の観測装置」※(1)(以下、「開発技術」という)を用いて安全・安心な斜面保全・斜面防災に貢献し、土木技術の向上と社会資本の効率的な整備に資するため、開発技術の研究機関が賛同する複数の機関と集合体を構成し、技術の効率的な普及と向上を図るために設ける組織です。
本研究会は、共同研究に参加したメンバーが中心となって運営をしますが、本研究会の活動趣旨に賛同する準会員を募り、開かれた会とすることにしています※(2)。
※(1) | 厳しい条件下での使用に耐えうる地すべり観測装置の開発 |
地すべり災害現場では、二次災害予防のために計測機器を用いた観測データによる判断が重要視されています。しかし、二次災害の危険性により立ち入りが困難な地すべりや移動量の大きい地すべり、地すべり土塊が泥濘化・流動化し到達範囲の予測が難しい地すべり(以下、これらを「特殊な地すべり」と記す)を適切・迅速に計測する技術はこれまで確立されていません。 そこで、国立研究開発法人土木研究所と民間企業4社(川崎地質株式会社、曙ブレーキ工業株式会社、坂田電機株式会社、株式会社共和電業)との共同研究「厳しい条件下での使用に耐えうる地すべり観測装置の開発(平成18年度〜平成20年度)」により、従来の観測装置では設置や計測が困難であった特殊な地すべり環境下でも、安定的かつ信頼性の高い計測データが取得可能な6種類の観測装置(以下、「開発技術」という)を開発いたしました。 |
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※(2) | 「特殊な地すべり環境下で使用する観測装置の開発研究会」会則 kaisoku.pdf ![]() |
2 活動内容
上記目的を達成するために次の活動を行います。
(1)開発技術の普及および関連技術情報の収集
(2)開発技術の地すべり地への適用と課題の抽出
(3)開発技術の実施に関わる技術資料の整備
(4)開発技術の改良に関わる技術開発
(5)開発技術に関わる産業財産権の運営管理業務の支援
(6)その他、本会の目的を達するために必要な事項
3 開発された6種類の観測装置 PDFファイル(添付ファイル)
(913KB)
(1)IT地盤傾斜計測システム
拡大崩壊が懸念される現場で役に立ちます。
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(2)大変位伸縮計
大きな変位が想定される現場に重宝します。
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(3)音響式距離計測システム
立ち入りが困難な地すべり現場に重宝します。
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(4)無線式距離計測システム
計測機器が土砂に埋まることが想定される現場に重宝します。
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(5)転倒式土塊到達検知システム
手間をかけずに地すべり土塊の到達を検知できます。
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(6)振動デバイス式土塊到達検知システム
地すべり土塊の到達を検知したい現場に重宝します。
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4 問い合わせ
問い合わせ内容 | 問い合わせ先 | |
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所属 | 電話番号等 | |
・ IT地盤傾斜計測システム ・ 振動デバイス式土塊到達検知システム |
曙ブレーキ工業(株) 開発部門 電子応用技術部 |
TEL:048-560-1519 FAX:048-560-3108 |
川崎地質(株) 技術本部 | TEL:03-5445-2077 FAX:03-5445-2093 |
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・ 大変位伸縮計 ・ 無線式距離計測システム |
坂田電機(株) 企画室 | TEL:042-464-3711 FAX:042-463-2262 |
・ 音響式距離計測システム | 曙ブレーキ工業(株) 開発部門 電子応用技術部 |
TEL:048-560-1518 FAX:048-560-3108 |
・ 転倒式土塊到達検知システム | (株)共和電業 技術本部特機部 | TEL:042-485-6703 FAX:042-481-9996 |