■平成１１年度の主な試験研究成果

　平成１１年度新潟試験所の発表論文について主なものを紹介します。

▼砂防学会研究発表会（'99.5）
　・積雪の移動に伴う斜面侵食に関する一考察
　　　　　　　　　　石田、南、加藤、大野、大図

▼北陸地方建設局技術研究会（'99.7）
　・冬期道路における路面状態と速度特性
　　　　　　　　　　荒川、早川、加藤
　・地すべり地における地下水排除施設集水管内へのスライム付着防止法に関する基礎実験
　　　　　　　　　　安藤、飯田、丸山、加藤

▼地すべり学会研究発表会（'99.9）
　・地すべり調査における二次元比抵抗探査の適用性
　　　　　　　　　　丸山、上出
　・地下水排除施設における集水パイプのスライム付着防止に関する基礎実験　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　安藤、飯田、丸山、加藤
　・傾斜計及び伸縮計設置方法の改良とその効果
　　　　　　　　　　丸山、加藤、大槻、中山、早川
　・地すべり地における地下水排除施設機能低下に関する調査
　　　　　　　　　　高橋、丸山、加藤

▼土木学会全国大会（'99.9）／日本雪工学会大会（'99.10）
　・雪氷路面が道路交通に及ぼす影響に関する研究
　　　　　　　　　　荒川、早川、市ノ瀬

▼日本雪氷学会全国大会（'99.10）
　・脆弱層形成にかかる日射の寄与度把握のための実験
　　　　　　　　　石田、加藤、佐藤

▼寒地技術シンポジウム（'99.11）
　・冬期路面管理水準の策定に関する研究
　　　　　　　　　荒川、早川、市ノ瀬

▼土木技術資料 （Vol.41,No.6, '99.6）
　・融雪に起因する土石流発生現場の特性に関する研究
　　　　　　　　　石田、南、山田、石田

■日伊ワークショップにて研究成果を発表

　2000年２月22日に土木研究所長と伊国サレルノ大学長とによる日伊共同研究（火山地域で発生する土石流のメカニズム）の実施取り決めが調印され、これと併せて土砂災害対策手法に関する日伊ワークショップが伊国サレルノ大学にて開催されました。日本側からは、藤井土木研究所長以下砂防部より５名及び新潟試験所から石田研究員が当地へ赴き、各人が研究成果などを発表してきました。

■東京商船大学 林 教授による講演会を開催

　去る３月15日に東京商船大学 林 尚吾 教授をお招きし、「マイクロ波レーダを用いた表層雪崩発生予知・検知手法」 と題した講演会を開催 しました。マイクロ波 の特性や利活用手法に 関する有益な知見を得 ることができ、予知技 術の開発に活かしてい く予定です。

新潟試験所では、平成12年度下記テーマに取り組んで行きます。
　【土砂害部門】
　　・積雪地域地すべりにおけるすべり面の応力特性に関する研究
　　・地すべり斜面における地表水・地下水排除施設の老朽化に関する試験調査
　　・地下水排除施設の効果追跡調査及び地下水調査法の検討 （依頼研究）
　　・大所地すべりが砂防構造物に与える影響調査 （依頼研究）
　　・光ファイバーセンサの地すべり調査への応用に関する調査 （依頼研究）
　【雪害研究部門】
　　《道路雪害》
　　・降雪時における路面凍結等の対策に関する試験調査
　　・冬期路面管理水準策定に関する試験調査
　　・積雪層の脆弱化と雪崩発生危険度に関する研究
　　・表層雪崩の誘因となる弱層探査技術の実証的調査 （依頼研究）
　　・排水性舗装の冬期路面すべり摩擦に関する調査 （依頼研究）
　　《集落保全雪崩対策》
　　・樹木の雪崩発生等抑止効果及び新工法に関する調査
　　・積雪に起因する土砂生産と砂防計画調査 （依頼研究）
　　・マイクロ波を用いた雪崩発生予知手法に関する調査 （依頼研究）