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1.植生区間調査の様子 |
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2.コンクリート区間調査の様子 |
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3.採捕した生物を水槽に移動し、
魚種と個体数を調べる |
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4.採捕した魚(タモロコ) |
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平成24年度JICA集団研修プログラム「気候変動に対する順応的流域管理:洪水対策と生態系保全」の一環として、河川における野外調査の研修を自然共生研究センターが担当しました。研修にはアフリカ各国から10名が参加しました。今回の研修は、「河川環境保全のための研究施設を知ってもらうこと」、「河川における魚類生息環境保全では、大河川とともに小河川や水路が重要であること」、「小河川や水路における人為的インパクト(直線化に伴う植生除去)とそれに対する魚類の応答を理解すること」等を目的として行なわれました。
水辺共生体験館にて当センターの役割や施設概要、実習の流れを説明した後、実験河川での実習が行なわれました。実習は河川水際部の植生の有無によって、魚類の生息量にどのような違いが生じるかを調べる目的で行なわれました。受講者は、水際がコンクリートで覆われたコンクリート区間と植物で覆われた植生区間を調査する2チームに分かれ、それぞれ10m区間で、電気ショッカーとタモ網を用いて魚類を採捕しました。採捕した魚は同定を行い、個体数を数えました。今回の調査ではコンクリート区間と植生区間で明確な違いは確認できませんでしたが、結果を踏まえた議論をする中で、水際における植物の働きやその重要性について考える事が出来たと思います。
(渡辺
友美)
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