トンネル覆工載荷装置は,道路トンネルの覆工を模擬した半円形状の供試体に対して載荷を行う装置である.油圧ジャッキは10〜170°に10°ピッチで17台設置され,載荷板を介して供試体に載荷可能である.また,各ジャッキごとに荷重制御・変位制御・バネ化制御が可能であり、バネ化制御を用いることで地盤バネを模擬することが可能である.
これまでトンネル覆工載荷装置を使用した実験として,次のような実験を行っている.
(1)山岳トンネル覆工の破壊メカニズムに関する実験
トンネル覆工を模擬した供試体に対して,荷重形式,覆工の厚さ,材料等を変化させ,ひび割れ,ひずみ,変位の発生およびその進展の度合いと荷重の関連性を分析し,トンネル覆工が有する構造全体の耐荷力やその破壊メカニズムを明らかにする事を目的とした実験
(2)内面補強工の効果に関する実験
トンネル覆工を模擬した供試体にひび割れ等の損傷を発生させ,損傷断面の内空側に,プレートライナー工,鋼板接着工,内巻きコンクリート工,炭素繊維シート接着工など内面補強工を施工し載荷を行うことで,内面補強工が耐荷力の向上に与える影響,耐荷力を決定する際の破壊形態を明らかにすることを目的とした実験. |